ラベンダーの種類


・スパイクラベンダー

学名 Lavandula latifolia / L. spica

  

灰色がかった花を咲かせ、石鹸や安価な合成洗剤などに使われます。生育地はスペイン、フランス、ユーゴスラビアなどの海抜200mから海抜500mほどの低い土地。カンファーという成分が強いため、芳香療法家は気管の病気に対して使います。

 

 

 

ラバンジン

Lavandula internedia / L. hybrida

 

濃い青からピンク、白などの花を咲かせ、収油率が非常に高いため香水製造などに広く一般的に使われています。生育地はフランスなどの海抜200mから海抜800mの土地。この交雑種は海抜500mあたりで「真正ラベンダー」と「スパイクラベンダー」との両種が野生しているところで昆虫が自然に受粉を媒介したことで生まれたものです。この種の交雑種ではよく見られることですが、ラバンジンは不稔【次世代となる種子がつくれないこと】です。よって、現在では差し木などによる増殖によってクローン栽培されています。


 ・真正ラベンダー(トゥルー・ラベンダー)

学名 Lavandula officinalis / L. vera, / L. angustifolia

(ラヴァンデュラ・オフィシナリス/アングスティフォリア/ヴェラ) 

 

この3通りで表記されている場合がほとんどです。逆に、表記されていない場合は天然精油かどうか疑わしい。高級香水、高級化粧品、アロマテラピーの重要な部分に使われます。[officinalis]とは、[薬用の]という意味。もともと、薬草として用いられたことに由来します。

 

 

 

原産地はフランスアルプスなどの地中海沿岸地域、海抜800mから1800mの高地です。最高品質のラベンダーは海抜1200m以上のところに生息しており、これは「モンブラン」と呼ばれたり、「青い金」とも言われます。ラベンダーの花は色とりどりで、白、ピンク、紫、青などの花が同じ一株の植物に咲くことがしばしばあります

 

 


ブルーダルジャンの真正ラベンダー
ブルーダルジャンの真正ラベンダー

 

 

上の写真を見てください。これは、ブルーダルジャンの畑(海抜1400m地点)です。この区画には3世代の真正ラベンダーが咲いています。花の色は、確かに濃い紫から白まであります。これは遺伝の法則が関連しています。

 

 

 

ブルーダルジャンのヴェロニク氏はこう言っています。 

まるで家族みたいなものよ。親と子の顔は違うし、兄弟でも違うでしょ。もちろん真正ラベンダーでは花の色や枝の伸び方、育ち具合だって違うのよ  

 

 

プロのアロマテラピストは、どのラベンダー油よりも、色とりどりのこのような真正ラベンダーを愛用しています。そして、この品種のみがフランス政府のAOC[原産地呼称統制]に登録されます。

 

 

ところで、フランスではあるデータが公開されています。

それは、真正ラベンダーとラバンジンを対比するものです。

(一部 AOC Haute Provence HPからの出典)

ラベンダーの品種 年間の精油生産量
真正ラベンダー 90トン
 ラバンジン 1000トン 
ラベンダーの品種 精油の収油率      
真正ラベンダー 15キロ/1ha
ラバンジン 100キロ/1ha

1970年代、ラバンジンの栽培の容易さと、花に含まれる精油の含有率が高いために、爆発的にラバンジン栽培農家が増えていきました。その結果、伝統的な品種である真正ラベンダーの価格は下落し、農園は次々と姿を消し始めたのです。

 

次はラベンダーの歴史に続きます。

参考:ブルーダルジャンのオーナー ヴェロニクさんとアンドレさんの話

   フレグランスジャーナル社 「ラベンダーのすべて」

   フレグランスジャーナル社 「精油の化学と使用法シリーズ ラベンダー油」

   フレグランスジャーナル社 「ラベンダーとラバンジン」

     Site officiel de l'Huile Essentielle de Lavande de Haute Provence AOC

 

このページに関して『ご注意』

原産地フランスでの考え方と幾つかの専門書に基づいて綴られたページです。ただし、学術的見識と事実に関しては専門書を参考にしております。)

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